0206【人が創りシ地獄への入口】

 通路の奥にはエレベーター。しかし、あるはずの操作パネルが無く、代わりに備付のカードリーダー。どうやらカードキーで使用を管理しているらしく、この扉はテコでも開かない。かと言って無理矢理壊すと戻る時困るし、最悪開かずに終わると言う笑えないオチが見える。そこに教会の入り口目掛けて突っ込んで来る黒塗りの車の数々。どうやら応援を受けて駆けつけた元高場組の関係者たちだろう。教会に押し入る百近い筋者たちを、ゲッちゃんとグレンダさんがスペイザーで被害者女性を上に避難させた上で応戦。それを見て暴れ足りないからと迎撃に向かうZちゃんに対し、「(鋼家には)労災も健保も無いぞ」と倶利伽羅。要するに、無事で帰って来いと言う激励であり、グレちゃんも巻き込まれて行ってしまい、残った三人でエレベーターを対処する事に。

 倶利伽羅はリーダーに手を添えたまま動かない。その間に通路にまでやって来た元高場組組員を燕が通路で迎撃し、スバルが防御魔法で飛び道具を無効化。暫くするとひとりでに開くエレベーターの扉。倶利伽羅曰く「リーダーのシステムに介入してこじ開けた」。倶利伽羅とスバルがエレベーターに入り、燕も扉の前まで戻るが、追いついてきた足の速い二人に捕まってしまう。だが、いつの間にか倶利伽羅が眼前にまで来ており、燕を掴む側の肩間接あたりへ同時に踵を叩き込む。片方は脱臼、もう片方も脱臼には至らないものの手を離させるには十分。燕はその瞬間にエレベーターにすべり込み、倶利伽羅も踵を軸に飛び退きエレベーター前まで移動。蹴り飛ばされた二人は味方の応援を阻害させられ、扉は閉まる。そうして、どうにか地下に向かって動き出したエレベーターの中、三人は簡単な作戦会議。先ず、管理用リーダーの誤作動によってエレベーターを動かした為チームZがエレベーターを使えない事に加え、このエレベーターが帰りまでに使用不可にされる事態を想定。脱出経路の確保が必要だとして捜索を任された燕、天井を壊しそこから単身で外に。

 どれほど地下にまで潜ったか分からないが、一分以上の稼動の末エレベーターはようやく止まった。静かに開く扉。しかしその前には、武装した研究員が銃を構えて待っていた。号令と共に火を吹く機関銃に、粉塵が舞う。だが、掃射が止まり粉塵が落ち着いた後現れたのは防護膜魔法(プロテクション)と『黒き隔世者(プリヴェンター・ブラック)』の展開で銃弾を防ぎ切り、無傷の倶利伽羅とスバル。

 再度掃射指令を出すが既に時遅し。モーション無しで加速・接近した二人によって隊列は崩され、銃身は念入りに破壊され、武装員は全員気絶か骨折により戦闘不能。隊長格を“適度に”痛めつけ、研究ブロックへ案内させる。その途中、スバルに心の準備を求める倶利伽羅。この先にあるものは、間違いなくこれまでの常識を悪い意味で覆す光景である、と。




  • 最終更新:2018-11-08 20:45:54

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