0078【雨天決闘】


 翌日、天気予報を裏切り朝から振り出した大雨。そのせいか雨どいの修理依頼が立て続けに入り、修理の途中で次の修理依頼が舞い込む。鋼家の仕事振りが口コミで広がった結果か、まさに縦横無尽に住宅街を走り回る倶利伽羅とスバル。走り込みのトレーニングもこなせて一石二鳥と笑う倶利伽羅だが、突然仕事道具をスバルに押し付け、あらぬ方向を睨む。その形相、ただ事ではない。

 スバルをその場に残し、何かに向かって駆け出す倶利伽羅。あらぬ方向ではあるが、その足は何かを目指して迷い無く動く。和環南西に位置する国有の竹林に到着した倶利伽羅。多方向から飛来する光の刃に迎えられると残らず鉄鞭で叩き落とし、頭上を飛び回る人影を取り出した火尖槍で撃ち落とす。決定打には程遠いが、命中し地上に落ちて来たのは、あの時の若武者だった。

 殺気を直で向けられたのを呼び出しと見なし、何用かと訊ねるが倶利伽羅に「己が何者か思い出したか」と訊ね返される。戦う術以外は名前含めさっぱりだと答えると、更に「昨晩は何処にいた」とまるで取り調べのような質問。突然で意図が知れず、へそを曲げた倶利伽羅は黙秘権を行使。「ならば力ずくで聞き出そう」と手甲から雷の刃を形成し、臨戦態勢。だがそれよりも早く動き始めていた倶利伽羅の接近に気付くのが遅れた若武者、掌底に頬を捉えられ文字通り張り倒される。予想通りの展開と呆れながらも、倶利伽羅は先日の再戦のチャンスをずっと待っていたのである。倶利伽羅はこう見えて、相当執念深いのだ。


  • 最終更新:2017-04-07 23:55:22

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