0041【戦う意味】

 気さくに近づいてくる響に倶利伽羅は怪訝な表情。それはシンフォギアを纏わぬ響を見ても、何処の誰だか全く分からないからだった。それに気付いた響、思えば自己紹介もしていないと慌てて名乗り、屈託の無い笑みと共に握手を求める。

 その時、倶利伽羅の脳裏をよぎるのは自分がこの世界の住人で無いと言う事実。この世界を守る為に己を犠牲に戦っている響の差し出す手に、何故か戦慄を覚える倶利伽羅。それを察した響、手を引っ込め心配そうに倶利伽羅の顔を覗き込み、介抱しようと近付く。

「――構えろ」

 突然、倶利伽羅の全身から吹き出した殺気にたじろぐ響。自分に向けられた敵意の理由が解らず「どうして戦わなくてはならないのか」と問う。逆に倶利伽羅は「理由が無いと戦えないのか」と問い返し、響を押し黙らせる。

 言葉があるから解り合える。しかし、言葉があるからこそ解り合えないのもまた事実。その言葉が原因で人類史は戦いと共に在った事は歴史が証明している。倶利伽羅はいつの間にか手の中にあった鉄鞭の柄を握り、突っ込む。響の戦闘スタイルは太極拳を基礎とする形式に囚われない実戦向きの拳法で、身のこなしも反応も、あの黒の剣士より遥かに速い。強敵を前に、感覚が研ぎ澄まされるのを実感する倶利伽羅。

 響は戦いたくないと懇願するが、「君は我の敵では無いかも知れないが、我は君の味方では無い――かも知れない」と、戦いの必然性を説く。


  • 最終更新:2017-07-01 22:48:00

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