0036【Night of Fighters】

 顔面目掛けて飛んで来るそれをギリギリ回避したものの、顔のすぐそばで炸裂。吹っ飛ばされる倶利伽羅。体勢を立て直すと若武者にガン飛ばし不意討ちを咎めると、「戦に卑怯も糞もあるか」と返答が。

 身のこなし、格好、言葉使い。どう見ても現代の存在では無い若武者に何者だと問うと、「貴様と似たようなものだ」と答え、小手から雷光の刃を形成し自ら襲来。倶利伽羅も鉄鞭で応戦、月下の決闘が幕開ける。

 重力を感じさせない動きは自分以上の機動力の証。先に黒の剣士に仕掛けていた戦法を自分が仕掛けられ、連戦の疲れもあって防戦一方な倶利伽羅。圧倒的回転数に被弾が続き、じわじわと体力を奪われる。若武者は徐々に速度を上げ、倶利伽羅の反応を突き放しに掛かる。呼吸の乱れを突き、若武者の刃がインナー越しに倶利伽羅の肩に傷を負わす。そこからは反撃の糸口さえ掴めず嬲られ続ける。流血こそ無いが満身創痍の倶利伽羅に、若武者の仕掛ける止めの一撃がスローモーションで迫る。

 回避不可の一撃が空を斬る。突然の標的消失に一瞬思考の止まる若武者の後頭部そばで倶利伽羅は宙に逃れていた。ギリギリの高度に体を"浮かし"て。それに気付いた若武者が振り返るより早く、倶利伽羅の膝が若武者の頭を捉えた。



  • 最終更新:2017-12-24 21:15:18

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