0024【始まり告げる疾風】

 倶利伽羅がクリスの武勲を誉める傍ら、翼は弦十郎の通信から倶利伽羅の鉄鞭が未確認の完全聖遺物と聞かされ警戒を強める。一方、生き残りのノイズに追い掛け回される英雄が、よりによって早苗を逃走経路に巻き込んでしまう。

 悲鳴を聞いて翼と響が急行するが、二人は背中に風が吹くのを感じた。次の瞬間、倶利伽羅が二人を追い抜き、装者を散々手こずらせたあの陸上型ノイズに助走付ドロップキックを見舞い、あの巨体を地面に転倒させる。

 だがすぐに立ち上がられ倶利伽羅は反撃のラリアットの直撃を受ける。だが、鉄の腕はやはりノイズの侵食を完全に防いでいる。しかも倶利伽羅はただ防御したのではなく、打撃の勢いを受けて振り子のように相手の頭上へと移動し後頭部をホールド、そのまま膝で顔面を地面に叩きつける"子牛の焼印押し(カーフ・ブランディング)"でKO(実況・早苗)。破天荒なノイズ退治の方法に、一堂唖然。服越しとはいえ生身でノイズに触れたにも関わらず、平然としているのも含めて。

 ノイズが一掃され静寂を取り戻した丘の上を、小気味良い風が通り抜ける。地に落ちていた外套が風に乗って少年の元へと舞い降りる。その一部始終を目撃した後、倶利伽羅は鬨の雄叫びを上げ、一堂は勝利を確信。

 ・・・しかし、この日から百日後。この世界は終わりを迎える事になる。それを知っているのは、丘に吹くこの風だけだった。



  • 最終更新:2017-03-10 21:23:43

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