0023【倶利伽羅、推参】

 早苗に群がっていたノイズの群れを、発光と共に吹き荒れるつむじ風が細切れにし、空中のノイズを墜落す。風が止む頃、少年は炭化して消えた腕を鈍色に光る鉄の腕に換えて立っていた。早苗を抱き起こす。

 あまりの出来事に処理が追いつかず混乱しつつもとりあえず少年の無事と状況を問う早苗の言葉を制し、いつの間にか手にしていたくすんだ鉄の棒の柄を彼女に見せる。そこに刻まれていた文字は――

「我が名は――"倶利伽羅"」

 名と力を得た少年改め『倶利伽羅』、鉄棒を天に掲げ吼える。
旋風が鉄棒に絡み付くように起こり、表面のくすみが剥がされてゆく。その下から美麗な細工が施された白銀の鉄鞭が姿を見せ、麓の特機部二では新たな聖遺物の反応を感知していた。

「天よ照覧あれ! 雑音にも負けぬ我が鋼と機巧の妙技を!」

 真の姿を見せた"相棒"と共に倶利伽羅はノイズの群れを地を割る踏み込みを以て先制。鉄鞭の先端が胴体を穿ち、触れてはならぬノイズをその鉄腕で組伏せ、鉱物繊維で編まれし草履の裏で蹴り飛ばす。

 頭上から放たれた棘がその進撃を阻む。空を旋回する有翼ノイズを睨みながら暫しの沈思黙考の後で、義手の前腕部分に収納されていたギミックを解放し二挺拳銃を展開させる倶利伽羅。銃口から自身が「錬」と呼ぶ"生命エネルギーと金属の中間に位置する物質"を弾丸代わりに発射する。

 命中はしているが効果的なダメージは通っていない事を自嘲し、その合間にひとり空中で孤軍奮闘するクリスに連携を呼び掛ける。倶利伽羅が攻撃を仕掛けて、誘き寄せられ背後ががら空きになったノイズの注意から逸れたクリスが、腰のパーツを展開させ、そこからミサイルを一斉掃射する『MEGA DETH PARTY』で空中のノイズを全て撃ち落とした。


  • 最終更新:2017-03-13 19:10:59

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