0011【怒気×怒気】

 丘を下る道、高場の運転する車の前に突然何かが落下。急ブレーキで衝突は回避したのも束の間、その何かはドアの窓を叩き割って高場を車外へと引きずり出す。高場の目に映ったのは、院長と共にいた銀髪の小僧が、感情の無い表情で己の股間を鷲づかみにして孤児院から手を引けと脅しを掛ける姿だった。

 記憶が無いから縁者の有無も分からず、失うものも無いと言う少年。それ以前に今にも金玉を握り潰しそうな、徐々に力が込められてゆく少年の凶手に高場は戦慄。交渉の余地など皆無と悟り、拇印まで捺さされた誓約書を書かされてしまう。

「堅気の子供に屈伏した恥を知られたくないなら、今後は慎ましく生きろ」そう言って少年は崖を駆け上がる。ひとり残され暫く呆然としていた高場、ガラスの割られた車を運転しながら駐車場に到着した直後、運転席で発狂したかの如き憤慨。憎悪を以て少年への復讐を口にした。

 一方、少年は10m近い高さを飛び降りたのに平然としている己の身体能力に驚愕。当然の如く自分の正体を訝かしむが、今は孤児院を守れたのでよし、と気持ちを切り替えて戻った彼を待っていたのは独断専行と危険行為を咎める早苗と院長からのキッツ~いお説教タイムだった。



  • 最終更新:2017-12-24 20:36:50

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