オルニナ・X・ディアブロ

【登場作品】オリジナル

 メルクリア地下迷宮の最下層に安置されていた巨大な宝箱の中で眠っていた謎の女。青みがかった腰まである銀髪、血のように濃い赤い瞳、雪よりも白い肌、顔は見る者によって変わるが共通して見た本人がもっとも美しいと思う女性のそれであると言う。だが、一度でも対峙した者にはその全身から吹き出す圧倒的な存在感によって絶望と恐怖のみを思い出すと言う。モデル体型と言って良い長身に纏う服装はバラバラで現れる度に一般人のようなものから民族衣装、フルプレートメイル、コスプレ衣装だったりと様々。ただ彼女の象徴とも言える背中に生えた、夜よりも暗く闇よりも深く光すらも吸い込み離さない純粋な黒色の翼が印象に残る。

 研究者ゲイツでさえその出自や存在理由が分からず、また彼の当初の目的を知っていることから彼よりも遥か昔から生きていると思われる。幻想と科学、生物と機械、相反する2つが完全に混じり合った存在でもありそれが彼女の謎に拍車をかける。僅かに残されていた文献の断片いくつかから彼女が“神翼戦機”と呼ばれる存在であると言う事が解読出来ている。その由来は『神の翼を喰らう戦禍の機兵』と言うその能力より、と記されている。身体中に多種多様のナノマシンが蠢いており、それらのエネルギー源は無限と言っても過言ではない程のオルニナの魔力。ナノマシンはオルニナの肉体の維持再生や内蔵された兵器の構築などを行う共存共栄の完全な循環が構築されている。

 誰が産み出し、どうして存在するのか、全てが謎に包まれた暴虐の体現者。他者を蹂躙、支配、虐殺することを好み、お気に入りを見つけるとじわじわといたぶり、壊していく。もし生命活動の停止や肉体の消滅によって中断するような事になれば、肉体を再生させ精神を無理矢理呼び戻してでも再開。死と言う絶対の終焉概念によって苦しみが終わったと安堵した後の絶望と恐怖に満ちた発狂を見聞、堪能した後はまたじわじわといたぶる。そして、それを飽きるまで行う。気まぐれに自らの力や玩具と呼ぶ超技術によって造られた兵器を貸し与える事もあるが、それも最終的に絶望を際立たせるスパイスとしか考えていない。
 
 その特性は『終焉遊戯(エンドオブパーティ)』。幾つもの世界を崩壊させたその力は、魔術の概念を超越した強力無比な魔法と、時間や空間さえもねじ曲げ破壊する兵器。彼女は戦いを遊戯と断言しており、遊びに本気は出しはしないという矜持からか、戦いの殆どにおいて極限まで手加減をする。その理由は、加減を間違えただけで文字通り星を粉砕してしまったり空間をぶち抜いて折角の遊びを意図せずして終わらせてしまった過去からの自戒である。

 この作品における紛れも無い『強さの頂点』に位置する存在で、作者すらPTSD発症しかねないジョーカー中のジョーカー。版権で言えば間違いなく時○空級。現時点において、文字通り彼女より強い者は存在しない。それを証明する前にありとあらゆる平行世界はその戦いの余波に耐えられず消滅してしまう。だがもし彼女が本気を出す事があれば、ある意味ではその時こそ彼女が産み出された理由そして彼女が存在する理由が明らかになる時でもあるかも知れない。しかし、それを知る事は恐らく彼女自身にも出来ない。何故ならオルニナが本気を出す時即ち、終焉――全てが等しく消える時だからだ。



  • 最終更新:2018-11-20 18:13:11

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